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[コラム]聖ペトロ聖パウロ使徒

三田助祭福音を読む度に、わたしは気になることがあります。なぜ11人の弟子たちがイエスの教えを福音書としてまとめなかったのだろうか。3年間イエスと生活を共にし、イエスが直接教えて下さったことをまとめてほしかった。イエスは弟子たちに「行って福音を述べ伝えなさい」と言われたのであり、「座って福音を書きなさい」とは言われなかったからでしょうか。

イエス・キリストは、熱心なファリサイ派としてキリスト者を迫害していたパウロにイエスの教えを書き記す指揮を託します。パウロがキリストを選んだのではなく、キリストがパウロを選んだのです。

パウロ書簡は西暦約40年ごろ書き始められました。福音書の中で一番始めに書かれたマルコの福音は西暦約70年に書かれました。つまりパウロは当時伝承であったイエスの教えを神学的に意味付け、福音より先に書面にまとめたのです。福音記者もパウロの教えを熟読したことでしょう。マルコとルカはパウロの弟子でした。

福音はペトロをオッチョコチョイで人間性あふれた使徒であったことを強調します。このような完璧でないペトロが述べ伝えたイエスの教えを、全世界の人々が時を超えて学ぶことができるために書き記す指揮者として選ばれたのは元迫害者のパウロでした。

どんなに完璧でないわたしたちでも、どんなにイエス・キリストを迫害したわたしたちでも、回心し、イエスを慕えば暖かく受け入れられるのです。

三田一郎 助祭