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[コラム]「聖ヨセフ」という人

シスター品川今日はクリスマスの後の日曜日で、教会は「聖家族」を祝います。「聖家族」は、イエス、マリア、ヨセフの小さな家族ですが、御父の望みを生きる祝福された家族、わたしたちの模範です。

イエスの誕生を喜ぶ家族の一人ヨセフという人は、マリアの婚約者でしたがマリアが天使のお告げによってイエスを身ごもったことが分かり、彼の人生は思いがけない方向へと動いて行ったのです。
今日の聖書には、「主の天使が夢でヨセフに現れ、起きて、子供と母親を連れて」「エジプトに行きなさい」とか、「イスラエルに行きなさい」とか、「ナザレの町に行って住んだ」と書かれています。
夢で言われたとおりに、すぐに実行した事実の連続です。このような生活が何年か続いたのです。
聖書には、ヨセフが何か話をした、という記述はどこにもありません。ただひたすら夢に出てくる天使の指示に従ってマリアとイエスを守るためにエジプトへ、イスラエルへ、と旅をしています。

今日の日本と違い、当時のイスラエル社会では子どもの出産、成長のために、父親の存在は絶対的に必要でした。ヨゼフをめぐる記述を思いめぐらしていると、養父としての位置に置かれた彼の果たした信仰行為には、目を見張るものがあります。
わたしたちの人生には、「夢に天使が現れて…」ということは、殆ど無いでしょう。しかし、自分の意に反することや、理屈に合わないことも受けて立たなければならないことも、多々あるものです。そう考えると、ヨセフという人に近い状況の人は今もいるのではないでしょうか。神の救いのご計画が実現するためには、沈黙のうちに信仰の暗闇を生きる人がいつも必要なのです。
この時代にも、黙々と神の望みに従うヨゼフのような人が、確かにいることを心に留めていたいと思います。

Sr.品川ヨシ子