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[コラム]イエスの悩み

三田助祭

マルコ1:29−30

今日の福音にもイエスの癒しがあります。宣教のはじめの時期、イエスが一番重視したことは何でしょうか。決して人々の病気を癒すことではありません。イエスが重視したことは、福音を伝えることです。「神の恵みによって人の罪は赦され、イエスの兄弟となり、イエスと共に天の相続人になる」という素晴らしい新しい教えを伝えたかったのです。ではなぜイエスはご自分の前に現れる病人を必ず癒されたのでしょうか。イエスは慈しみ深く、苦しんでいる人を見たら癒さずにはいられない方でした。

病人の癒しは、見ている人に強烈な印象を与え、イエスが神であることを強制的に信じさせます。でも強制的に押し付けられた信仰は根をはる信仰ではなく、すぐ過ぎ去る信仰です。自由意志を失う信仰です。

聖書の中で、イエスに癒された人は喜んで帰りますが、イエスの弟子になった人は一人もいません。対照的に、イエスに心を癒されて回心した人は、マグダラのマリヤ、徴税人マタイ、パウロのように、最後までイエスについて行きました。

イエスは朝早く一人で祈られます。どうしたら群衆が、イエスの癒しを目指して集まるのではなく、イエスの福音に耳を傾けるか、御父に祈っておられました。その後「わたしは宣教するために来たのだ。他の町に行く。」と弟子たちに伝えます。

あなたは病気を癒されたいですか、それとも心を癒されて回心したいですか。

 

 

三田一郎 助祭