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[コラム]だれにも言わないように

山本神父

不思議なことに、イエスが「このことをだれにも言わないように」とおっしゃるのは、必ず素晴らしいわざをなさった後である。しかも一度や二度ではなく、たびたびである。

今日の福音でも「だれにも、何も話さないように気をつけなさい…」といましめるのだが、素晴らしいわざをしていただいた病人は、「大いにこの出来事を人々に告げ、言い広め」てしまう
(マルコ1・40~45)。

私たちが告げ知らせるべきイエスの素晴らしいわざとは何かが問われているのではないだろうか。それは病人をいやしたり、パンをふやしたり、そういった奇跡のような出来事なのだろうか。私たちがいつも中心に置くべきなのは、十字架上で息絶えたイエスこそ神の子なのであり、十字架を通してだけ復活の希望が見えるということなのだ。

イエスの数々の素晴らしいわざを語ってはいけないというわけではない。でも、それが十字架なしの復活を語ることになってしまう危険があるということだけは忘れないようにしなければならない。

 

山本量太郎神父