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[コラム]しばらく休むがよい

シスター品川

使徒たちは宣教から戻ってきて、「自分たちが行ったことや教えたことをイエスに残らず報告した」と書かれています。彼らの目の前で、病人が癒されたり、イエスを信じる人が現れたりする報告はうれしい時だったと推察できます。得意満面の使徒たちの姿が見えるようです。溢れるほどの喜びの中にあればこそ、全力投球した彼らは心底疲れていたはずです。イエスはそのことを良くご存知でした。だから、使徒たちに向かって「さあ、あなたがただけで人里離れた所へ行って、しばらく休むがよい」と言われたのです。

最近では忙しさから解放されても、人里離れた黙想の家で祈ったり、休んだりすることは少なくなりました。わたしがまだ若かったころ、と言っても30年位前までは、度々祈りに出かけました。聖書を静かに読むことや、散歩や、早く寝て十分な睡眠をとるなど、心身の休みをとることを大切にしたものです。

いつの頃からか、忙しく働くことに熱心になり、まるで体は休まなくても良いかのように、休みなく次々と「使徒職」と言う名の働きの場に没頭し、体を酷使することが多くなりました。こうして疲弊しきった姿を見て、周りの人々はどんな福音のメッセージを聞くのでしょう。

わたしたちが弱い人間であることを良くご存じのイエスは、この忙しい時代を生きるわたしたちに、今も「しばらく休むがよい」と時々、言ってくださっているように思います。黙想の家に行くのもよし、海や山に行くのも良いでしょう。「あなたがただけで人里離れた所へ行くこと」です。その第一目的は心身の疲れの回復のために「休む」ことです。これは、ストレスの多い今日の社会を生きるわたしたちへのありがたい福音です。

 

Sr.品川ヨシ子