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[コラム]自分の出来ることを全てする

三田助祭

貧しいやもめは、自分のことを一切考えずに、自分の持っている物をすべて、賽銭箱に入れました。これこそ自分を無にして隣人愛を全うすることです。わたしたちは「イエスが見ておられるのだから、来世の命は大丈夫。さらに死ぬまでどうにかして下さるに違いない」と割りきって、持っているものを全部隣人に与えられるでしょうか。なかなか難しい。やはりわたしたちも「自分のふところに有り余る中から出す」群衆になってしまいます。死ぬまでこの社会で生きていく未知が怖いのです。

小林レイ子さんは看護師として、夏休みに何回か家族とともにバングラデッシュに行かれ、マザーテレサ病院でボランティアとして貧しい人々の世話をしておられました。衛生管理の届かない中でC型肝炎にかかり、十年間苦しまれました。六四歳で定年退職後、一人でバングラデッシュに行かれ、ご自分の貯金を切り崩しながら貧しい子どもたちの世話をしておられます。今も六七歳で、貧しい隣人のために自分のやれることを全てやる彼女の姿勢にわたしは衝撃を受けました。彼女は「やもめ」と同じように全てを貧しい人々に与えておられます。

今日の福音でイエスは「あなたたちも『やもめ』のようになりなさい」とは言っておられません。「自分のできることを全てしなさい」といっておられるのではないでしょうか。

小林レイ子さんのような活動に寄付させて頂くのも「群衆」のようにならない生き方ではないでしょうか。

 

三田一郎 助祭