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[コラム]聖書週間の始まり

山本神父

司祭になる前、神学校で何年間か勉強しました。もちろん聖書の授業がたくさんありました。ある福音書の授業の時のこと、私は新約聖書を持って教室に入りましたが、そこで先生から厳しく叱られたのです。

「きみは聖書の授業なのに聖書を持ってこなかった!」

私は、「今日は福音書の授業だから新約聖書だけでいいと思いました」と答えましたが、正直なところ、通学時の持ち物を少しでも軽くしたいというのが本音でした。ところが先生は、「きみは基本的なことが分かっていない!」

それから先生はその基本的なことを教えてくださいました。今でもありがたく思い出します。

「私は聖書を持ってきなさい、と言った。新約だけ持ってきても、聖書を持ってきたとは言えない。日本には新約聖書、旧約聖書という言い方があるので分かりにくいかもしれないが、たとえば英語では決してニュー・テスタメント・バイブルとは言わない。旧約だけではバイブルにならず、新約だけでもバイブルにはならない。旧約と新約とがあって初めてバイブル(聖書)になる、これがキリスト教の基本的立場なのだ」。

そして、次の授業からは旧約と新約が合わさった厚い聖書を必ず持って福音書の授業にくることを約束させられました。

今年も聖書週間が始まりました(11月第3日曜日~第4日曜日)。聖書というと、「君は基本的なことが分かっていない」という先生のお叱りを思い出します。初心に帰りたいと思うこと、しきりです。

 

山本量太郎神父