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[コラム]商業ベースに乗せられて

シスター品川

一年の教会の暦は今日の「王であるキリスト」が最終日になります。

正確には、今週の土曜日で今年の暦は終わり、来週の日曜日からは待降節に入ることになります。つまり、新しい一年が始まります。キリスト教が長い歴史の中で生活に受肉し、開花したキリスト教文化圏では、こうした暦が毎日の生活を潤し、人間性を豊かに成熟させる大きな要素となっています。

 今の日本の風潮は、キリスト教が精神的、宗教的に人々の生活の中に浸みこみ、ゆっくり人間全体を聖化する前に、激流のような経済的“もうけ主義”の大波にのみ込まれて、商品化されてしまったように感じます。わたし一人がこんな思いを抱いているのでしょうか。

 王であるキリストの日である今日、教会で朗読されるヨハネによる福音の中に、「わたしの国は、この世に属していない」とイエスが言われるところがあります。今ではあらゆるものが商品化される時代になりました。殆どのものは“お金”で表されています。クリスマス、イースター、バレンタインや、果ては諸聖人祝日前晩の東京渋谷でのハロインの大騒ぎも。実に驚きです。楽しく賑やかに騒いでいる姿に、それが何を意味しているか知らなくても、乗せられてやっている、主体を欠いたものを感じます。

 大切なことは、ここで止まらないで、もう一歩先まで踏み込むことです。

なぜ祝うのか、それを探せば、「わたしの国は、この世に属していない」と言われるイエスの真意が理解できるように思います。

 

Sr.品川ヨシ子