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[コラム]やぶがらし

西川神父

梅雨の季節に入りました。晴れた日は、日差しが強く、まるで真夏のようで、熱中症にかかる危険があるほどです。この時期、待ってましたとばかりに、木も草も芽を出し葉を伸ばし、茎も太くなって水分や養分を大地からくみ上げ、成長を支えます。取っても取っても草は生え、伸びてしまいます。一週間前に綺麗にしたはずが、また元どおりになっているほど伸びる時期です。カテドラル構内は、建物の周りが緑地帯になっています。樹齢三百年を超えるような欅(けやき)の木から、今年の春にやっと芽を出した小さな草花まで、見ていて飽きません。朝ミサの前やミサが終わってからのひと時、草花を眺めるのが毎日の楽しみです。

実は、単に見ているわけではないのです。「やぶがらし」を探しているのです。やぶがらしというのは、ブドウ科の多年草で、ブドウの蔓のように伸びて、草や木を覆って太陽の光を奪って枯らしてしまう強力な草です。草や木と同じような感じなので、まさか本体を枯らしてしまうとは思えないのですが、その威力はすごいものがあります。この時期は、やぶがらしが伸びて木や草と一緒になっているので、まさかこの蔓が小さな木や草を枯らしてしまうなんて思えません。しかし、一ケ月もすると、まるで葉っぱの傘をさしたように覆いかぶさってしまい、挙句の果ては、植物の命ともいうべき太陽の光を奪ってしまうのです。そういうわけで、やぶがらしを見つけて引き抜くのが朝ミサの前後の作業になっている今日この頃です。

西川哲彌 神父