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[コラム]やぶがらし パート3

西川神父

8月末から9月にかけて約1週間、北海道の玄関口にあたる函館から西に30キロばかり行ったところにあるトラピスト修道院で過ごしました。黙想するためです。司教、司祭は、年に一週間は仕事を離れて祈りの生活をしなさい、という規則があるのです。司祭が80名もいる東京教区は、三つのグループに分かれてそれぞれの場所で実施しています。私はいつも、トラピストに行っています。今年は、珍しく北海道も今までにない台風の到来を受け、直径40センチほどの大木がなぎ倒されたり、幹の半ばでポッキリ折れるという被害を受けました。送電線が切れて停電となり、修復するまで一昼夜かかり、電気のありがたさをしみじみ感じさせられる経験もさせいただきました。

台風一過、抜けるような秋空の下で、修道院の庭を散歩するのは筆舌に尽くせないほどの喜びです。修道院の本館の前には樹齢数十年ほどの櫟(いちい)の木が20本ほどあり、それぞれ大きな盆栽のように綺麗に刈り上げられているのですが、そばを通りながらふと目に飛び込んできたのは櫟の木にまとわりついている蔦系の植物です。それはなんとやぶがらしだったのです。ほっておけません。許しを得て、やぶがらし退治となったのですが、取っても取ってもキリがありません。一回では無理で、二日間にわたって作業が続きました。それでも綺麗に取れたわけではありません。でも、ほとんど取りました。やぶがらしにとっては迷惑な話だったかも知れませんが、櫟の木にしてみればホッとしたことでしょう。どこに行ってもやぶがらしが付いて回るヘンテコな神父のお話でした。

西川哲彌 神父