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[コラム]働きたくない者は、食べてはならない

シスター品川

今日はパウロの手紙の中の「働きたくない者は、食べてはならない」というメッセージで彼が何を言いたいのか考えてみましょう。

働いてその収入によって生活するということは、ごく当たり前のことです。しかし、働いて収入を得なければ、生活ができなくなるというほどの緊張感がない人は、職種を選ぶとか、仕事環境が気に入らないとかで「働きたくない」と言ってブラブラと怠惰な生活を送るということもあるでしょう。パウロはここでは、そういった人々に対しての忠告をしていません。

パウロがテサロニケの人々に手紙を書いた背景には、世の終わりはもうすぐやってくる、という緊迫感と同時にもう終わりの日はやってきた、いまさら何をしても始まらないという理由で、働かない人びとがたくさん現れ、その人たちの影響で怠け者が増え、放置できないものになっていましたのでこんなことを言ったのです。

人間は、元来、「働く」ということの中に喜びを体験するように神さまから招かれています。それは、神さまの創造の業に招かれ、神さまが創造の喜びを味わわれたように、新しいものを造りだし、工夫し、発見する喜びに参与するよう招かれているからです。

しかし、人間は誰でもちょっぴり怠け者の部分を持っています。都合のいい理由をつけて自分に甘く、優しくすることが度々あります。例えそれがもっともらしい理由であっても、今やっていることや遣ろうとしていることが、神さまの目から見て創造の目的に適っているかどうか、立ち止まって考えてみるゆとりを持ちたいものです。「世の終わりがいつ来るか、誰も知らない」とイエスは断言されます。いつ世の終わりが来てもいいように、与えられた自分の仕事を、それが何であっても、誠実に果たして歩むことこそ、神の創造の業への参与です。

11月は死者の月です。先立った信仰の先輩の姿を想い巡らし、神が与えてくださるパンを食し、天の宴に向かって共に信仰の旅路を歩み続けましょう。秋の深まりは一段と祈りが深まる季節です。

 

Sr.品川ヨシ子