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[コラム]あなたがほしい

古郡神父今から10年前の大学生のとき。友達に女の子たちと食事会があるから来てと言われて出かけて行った。幹事「では、早速自己紹介をしましょう。名前と特技でも言いますか。じゃあ古郡から。」古郡「古郡忠夫です。特技は、えっと、そうですね、えっと…。」わたしは特技が答えられなかった。スポーツは好きだが、特別上手だということもない。お酒が飲めたら格好よかったが、体質的にお酒も飲めない。特技、人と比べて何か優れているところなんて何もなかった。その食事会の後、特技はスポーツですとか、お酒を飲むことですとか答えていた男友達には、彼女ができた。 

「イエスは、ガリラヤ湖のほとりを歩いておられたとき、二人の兄弟、ペトロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレが、湖で網を打っているのをご覧になった。彼らは漁師だった。イエスは、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われた(マタイによる福音書4章18-19節)。」

イエスは、あなたがほしい、あなたが必要だと言って、ペトロとアンデレを人間をとる漁師、つまり神の救いの働きの協力者にした。聖書のその後の場面を読み進めてみても、ペトロとアンデレに特技があったかどうかは、わたしにはわからない。むしろペトロなんか、とてもダメな人に見える。でもイエスはそんなペトロを見て、あなたがほしいと言っている。

こんなわたしを見つめ、こんなわたしをほしいと言ってくださっている方がいる、そのことばと出会ったわたしは、今、司祭として働いている。

「あなたがほしい。あなたが必要だ。あなただから。」

神様のあたたかい呼びかけにいつも耳を傾けながら、今日もわたしは生きていく。

 

古郡忠夫 神父