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[コラム]悪霊を追い出す

シスター品川

今日読むマルコによる福音書には、新興宗教の教祖のようなイエスの姿を見ることができます。まず、熱病に患っているペトロの姑を癒されます。その時のイエスの動きを見ると、「イエスはそばに行き、手を取って起こされると、熱は去り、彼女は一同をもてなした。」と書かれています。さらに、「夕方になって日が沈むと、人々は、病人や悪霊に取りつかれたものを皆、イエスのもとに連れて来た。町中の人が、戸口に集まった。」とあります。イエスの周りには病人が溢れています。多分大声で叫んでいる人もしていることでしょう。

この光景を思い描いてみると、単純に素晴らしい!と喜びの声をあげる気にはなりません。なにか化け物ような、気持ちの悪いものがウヨウヨしている中にキッと立って、取りつかれたものと懸命に戦っているイエスを感じます。これは2000年前のイエスのある一日です。ただの一日ではなく、イエスにとっては毎日のように続いた宣教の一コマだったことでしょう。

先日、新聞の一面にISの最後の砦として有名になり、崩壊したモスルの写真が載っていました。この町が奪還されるための戦いが凄まじいものだったことは、これまで度々テレビのニュースで見ました。今も瓦礫や野ざらしにされている遺体という新聞の見出しから、恐ろしい戦場の跡が想像されました。この戦いにも、悪霊に取りつかれていた人びとを見ることができます。

実にイエスは、今も戦っていると言えます。そして人々は今もイエスを探しています。イエスは今も宣教し、悪霊を追い出しておられます。弱いわたしたちはイエスと同じように悪霊に立ち向かうことはできないでしょう。しかし、イエスのもとにいつも留まりたいという強い望みを持ち続けるなら、イエスはわたしたちのうちに悪霊が入り込むことを許されないでしょう。イエスは、ご自分のもとに留まる人を、必ず守ってくださいます。

 

Sr.品川ヨシ子