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[コラム]いちご畑にいらっしゃい

西川神父

司教館の裏はいつの間にか、いちご畑が出来て、今年の五月、聖園幼稚園の子達がイチゴ狩りをしたそうです。いつも、ルルドでお祈りしている子達が、ルルドの近くでイチゴ狩りするなんて、不思議といえば不思議です。

いちごは多年生の植物で、少し味が小さくなるけど、毎年、実をつけます。

しかし、新しい苗を植えることも大事です。来年の五月に実がなります。イチゴ狩りです。そのために、今年も新しい苗を植えました。来年の五月まで、約九ヶ月あります。根元に、落ち葉で作った肥やしを、たっぷり施しておきます。いちごは根を伸ばし、落ち葉の養分をしっかり吸い取って茎や葉っぱを伸ばします。そして冬を越すのです。

春になると、白い花を咲かせます。いちごの花はとても綺麗です。そして花から青い小さな身がつきます。その身が大きくなって赤い実になるのです。あの白い花からどうして、真っ赤な実が実るのか不思議です。でも、その真っ赤な実がとてもおいしいいちごさんなのです。と言っても、その身は、店で売っているような実に比べたら少しすっぱい味です。甘くてすっぱいいちごの味です。いちごさんの実は、おいしいけど少しすっぱいのです。口に入れたら、甘くてとろけるような味は、人間が作った味です。砂糖で作ったお菓子のようなものです。しかし、本当のいちごさんの実は、甘いけど少しすっぱいのです。

いつも、とろけるような甘いいちごさんを食べている子達が、少しすっぱいいちごさんを食べて「おいしい」というのは、本当のいちごさんを食べた驚きがあるからだと思います。温室いちごは、10月に植えて、12月のクリスマスケーキの頃に収穫されます。そして1月から4月まで「イチゴ狩り」に使われます。かなり無理があります。収入と結びついているからです。本来なら、いちごは5月から6月ごろまで実が赤くなり、食べごろになるものなのです。

今植えられた苗は、約九ヶ月かかって食べられるようになります。どんな実がなるか楽しみです。春が過ぎる頃、いちごの花が咲いて、甘ずっぱい香りがあたりに流れてきます。すると、多くのミツバチが蜂蜜と花粉を求めてやってきます。そしてひと月もたたないうちに、いちごの実が顔を出してきて、最初の身になるのです。あちこちに実が実って、イチゴ狩りの季節になります。5月です。そして6月まで実がなり続けます。その時、いちごさんが言います。「いちご畑に、いらっしゃい」と。

 

西川哲彌 神父