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[コラム]台風、一過

西川神父

先月(9月)二度にわたり、台風が、日本列島を縦断してくれました。そして多大な被害をもたらして消えて行きました。あとが大変です。何しろ沖縄、奄美をかき回して四国か紀伊半島に上陸し、日本の中央部に猛烈な風と雨をもたらして、東北、北海道に多大な被害を与えてから温帯低気圧になるというコースが続きました。

交通機関が麻痺して動きが取れなくなり、途方にくれている方々がテレビに映されるのを見るたびに、同情を禁じえませんでした。気の毒というしか言いようがありません。

さて、台風の被害は、カテドラルの構内にも起こりました。大木が倒れるようなことはありませんでしたが、太い枝が折れたり、花の茎が折れたりしました。そして、悲しかったのは、パンパース(西洋ススキ)の穂がやられたことでした。

パンパースは、穂が大きくて、そのままのびて10月下旬になると、まるで造花のようになります。二、三本、切って花瓶にさしておくと、周りの雰囲気が柔らかになるような感じの植物です。それが台風の強風にさらされて、半分以上、折れたり、ちぎれたようになりました。がっかりしました。これから出荷しようとしていた果物が、大風で地面に落とされた農家の方の気持ちです。仕方ありません。今年は、パンパースがよく育ったので、どこまで、咲くかが楽しみでしたが、台風にやられるとは予想外でした。

ルルドの前に植えたカンナも風で折れました。しかし、来年は相当に伸びて、ここに、被曝カンナありということになるでしょう。平和の使者ですから力強く伸びてもらいたいと思います。

さて、季節が秋になり、菊の時期に入ってきました。構内のあちこちに、昔、庭の世話をしていた方々が植えた菊が伸びています。種類を言えば小菊に当たる種類のものです。ほっておくと1メートル以上に茎が伸び、小さな花をたくさん咲かせます。見慣れた花ですが、いい雰囲気を醸し出す力があります。遠く、菊のルーツをたどると、中国大陸に至ると聞いていますが、ルーツはともかく、完全に日本の花になっています。今月末から咲き始め年の暮れまで咲いていますので、お楽しみください。これから冬がやってきます。冬は植物たちにとって、エネルギーを溜め込む大切な季節です。冬があるから春の花があるのです。溜め込んだエネルギーが、若芽となり、茎を伸ばして花を咲かせます。盛りを過ぎて、しおれた草花を見ると、半年後の春が楽しみになってきます。

 

西川哲彌 神父