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[コラム]洗礼者ヨハネ 新しい契約のさきがけ

三田助祭

[福音箇所 ルカ3:1−6]

キリストが活動されるしばらく前、イスラエルはローマ帝国に占領され、民は苦しい生活を強いられていて、神が送って下さる救世主の到来を心の底から待ち望んでいました。御父は民と新しい契約を結ぶことを計画されます。それは御一人子を地上に送り、わたしたちの罪を贖って下さることです。神は新しい契約の準備のために、洗礼者ヨハネに主の道を整えるよう命じられました。

当時のユダヤ人にとって荒れ野とは特別な地域です。ユダヤ人の先祖はエジプトから脱出したとき、荒れ野で神から契約をいただきました。先祖が罪を犯して神に背いたとき、自分たちの罪を悔い改めたのも荒れ野でした。神から赦しをいただいた先祖はアロンに導かれてヨルダン川を渡り荒れ野から約束の乳と蜜の国に入ります。

新しい契約も荒れ野から始まります。人々は荒れ野で叫ぶヨハネの声を聞きます。

「悔い改めて神に立ち返ろ」と。人々はこの人こそマラキ書にある「見よ、わたしは使者を送る。彼は我が前に道を備える。(マラ3:1)」、神からの使者である預言者エリアだと言ってヨハネの周りに集まります。

古い契約と同じように、ヨハネは新しい契約の準備として、民を荒れ野で悔い改めに導き、先祖がヨルダン川を渡ったように、同じ川での洗礼を通して、神の約束の地に再入植する呼びかけをしました。

わたしたちが住む地域の荒れ野です。新しい契約を通して、父と子と聖霊の神はわたしたちに手を差し伸べておられます。この無限に深い慈しみを感謝して神の導きに従えるよう祈りましょう。

 

三田一郎 助祭