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[コラム]ハボタン(葉牡丹)のたくましさ

西川神父

先週のカテドラル構内は、目をあげれば満開の桜、眼を落とせばニョキニョキと茎を伸ばした葉牡丹です。茎を伸ばして、花が咲こうとしている葉牡丹に、桜の花びらが降り注いでいる光景はなかなかのものです。

桜は咲き始めてから、まだ二週間も経っていませんが、葉牡丹は真冬に葉を広げて、白色や紫紺色の大輪の牡丹を思わせるような風情が一ヶ月ほど続き、春風と共に、その中から茎が伸びて、蕾をつけ始めるのでした。

もともと、葉牡丹はアブラナ科の植物なので、キャベツをほっておくと菜の花のような花を咲かせるのと同様に、花が咲き始めるのです。それは見事なものです。何しろ、植木の間に、葉牡丹が植え尽くされていますので、春風と共に、庭一面に菜の花が咲いた状態になるのです。それはそれは見事なものです。

葉牡丹のたくましさには、この三年間、目を見張っていました。てっきり一年草かと思っていましたが、実際は多年草に近く、秋冬の季節には、まるでデクの坊のように突っ立っていますので、引っこ抜いて別の花でも植えようと思っているうちに、春になると、茎の何処からともなく芽を出し、「生きていますよ。これから花を咲かせますよ」と始めるのです。そのうち茎が2〜3本出てきて伸び始め、それぞれ、先端に花を咲かせてゆきます。

結局、一年中、根も坊のような茎も生きているのです。その生命力には脱帽します。もともと、葉牡丹として植えられ、春が過ぎたら、引き抜かれて、別の花と交代するはずです。たまたま裏庭でほっておいたら、二年目に花を咲かせたので、いつまでも生きていることがわかったのでした。植木と同じように、太陽と雨と肥やしさえあれば、いつまでも、春になると菜の花が楽しめるのです。パンジーのような一年草なら、毎年植え替える必要がありますが、葉牡丹は、ほっておくだけで、茎が面白い角度で伸び、菜の花をつけるというのは新発見でした。

 

西川哲彌 神父