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せきぐち – 2012年5-6月号

「南三陸町(米川ベース)でのボランティア報告」

安東峰雄

私は、昨冬と今春(期せずして待降節と四旬節の悔い改めにもなりました…)に、カリタスジャパンの米川ベース(宮城県登米市)に滞在し、南三陸町でボランティア活動を行いました。私が参加したのは、二つの活動で、一つは定置網漁業の支援、もう一つは仮設住宅での移動カフェ(傾聴)でした。

南三陸町は、水産業が盛んな町です。定置網漁業が復活しない限り、地域の復興はあり得ません。元の定置網は、津波によって流されてしまいました。現在、全国の漁業従事者の支援により、漁網自体はあるのですが、漁場に必要な漁網のサイズは入江によって異なります。漁網の南三陸町サイズへの変更のお手伝いをボランティアが行っているのです。よく考えれば、漁師さんは、代わる代わるやって来るボランティアに毎日、同じ質問をされながら、作業をしているのだと思います。でも、「遠くから俺たちのために、時間を割いて来てくれただけでも、嬉しい。同じ日本の中に、こんな日常を過ごしている、俺たちがいることを忘れないで欲しい。」と話していました。冬に聞いたこの言葉が、春にも足を運ぶきっかけとなりました。

移動カフェは、元々、異なる集落に住んでいた方々が、現在の仮設住宅に集まっているので、仮設住宅内における新たな共同体作りを支援するという目的で、仮設住宅の集会所で行っているものです。私は、移動カフェを訪れた方々の会話に耳を傾け、時折、相槌をうちながら一日を過ごしました。中でも、「地域の人(仲間)が側にいた避難所の方が、仮設住宅よりも良かった」という言葉が、私の耳から消えることがありません。「本当の共同体とは何か?」に繋がるこの言葉は、今も私の心を揺さぶっています。
私が参加した活動以外にも、老若男女や期間を問わずして、あらゆるニーズが現地にはあります。活動時間自体は、一日5時間前後で、過酷な労働奉仕ではありません。私は、今後も、「善きサマリア人」や「やもめ」のように、自分を差し出し、行動をしてゆければと思っています。

せきぐち 2012年5-6月号

 ※関連写真は6頁にも掲載

 

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