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せきぐち – 2012年7月号

「ミサの信仰宣言」

主任司祭 山本量太郎

主任司祭 山本量太郎関口教会ではこの6月から、主日ミサの信仰宣言としてニケア・コンスタンチノープル信条を本格的に導入しました。そもそも、ミサがラテン語だった時代には、もっぱらニケア・コンスタンチノープル信条でした。それが、第2バチカン公会議後、使徒信条も併用可となり、さらに日本の教会では数年前まで、使徒信条の要約である洗礼式の信仰宣言も用いることができたので、ニケア・コンスタンチノープル信条は、正直なところ少々長いこともあって、あまり使われなくなってしまいました。これまでミサの中で唱えたことがなかったという方もおられるかもしれません。しかしながら、現在でもミサ典礼書のラテン語規範版にはニケア・コンスタンチノープル信条しか載っていないのです。

信条の起こりは洗礼式

カトリック教会には、使徒信条とニケア・コンスタンチノープル信条を車の両輪のように大切にしてきた長い伝統がありますが、信条自体の起こりは洗礼式にあります。洗礼は父と子と聖霊のみ名によって授けられますから、洗礼を受ける人は必ずその時、父と子と聖霊に対する信仰を宣言します。これが信条の起こりです。使徒信条は、ローマ教会の古い信条であり、洗礼式にその起源を持つと思われます。

より明確な信仰宣言を

洗礼式の時の「わたしは信じます」は、「教会が信じていることに同意します」ということにほかなりません。信条は、教会の共通の信仰を簡潔に言い表したものなのです。そして、その共通の信仰が危機に陥ったとき、教会は、洗礼式のための簡潔な信条とは別に、より明確な表現を用いた信条を公会議で定めました。その代表的なものが、最初の公会議であるニケア公会議(325年)と第2回の公会議であるコンスタンチノープル公会議(381年)によってまとめられた「ニケア・コンスタンチノープル信条」です。

キリストと聖霊の神性

ニケア公会議は、「イエスは最高の人間であるが神ではない」という、当時盛んになり始めていた考えを異端として退けました。そして、その信条には、主イエス・キリストは、「神よりの神、…まことの神よりのまことの神」とはっきり宣言されています。コンスタンチノープル公会議は、「聖霊は被造物であって神ではない」という主張に対して、はっきりと聖霊の神性を定義しました。そして、その信条には、聖霊は「父と子とともに礼拝され…」と、はっきり述べられています。

ミサの中で唱える伝統

こうして4世紀に確定した「ニケア・コンスタンチノープル信条」は、6世紀ころから次第にミサの中で唱えられるようになり、その習慣は10世紀ころには全教会にまで広がったといわれています。東の正教会と西のカトリック教会とが決定的に袂をわかってしまったのは11世紀のことですから、このニケア・コンスタンチノープル信条は、全世界に広がる東西の両教会に共通の信条として現代にまで受け継がれています。その広がりをも意識してミサの中で唱えることができれば、と願っています。

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