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せきぐち – 2014年3-4月号

小教区を宣教共同体に

主任司祭 山本量太郎

主任司祭 山本量太郎

日本の司教団が「日本の教会の基本方針と優先課題」を発表してから、今年でちょうど30年たちました。その「優先課題」の第1番が「小教区を宣教共同体に」でありました。そして30年たった今でも「優先課題」の第1番であり続けています。正確には「教区、小教区を宣教共同体になるよう育成する」ですが、以下、小教区にしぼって考えます。

なぜこの課題が打ち出されたのでしょうか。それは、小教区が既に信者となった所属信徒の世話(司牧)をもっぱら中心として発達してきたからです。小教区は、宣教活動もするが、中心は司牧活動だと考えられてきたのです。それを、これからは宣教を中心に考えていこうというのですから、確かに大きな転換が打ち出されたわけなのです。

小教区という制度はもともと、住民がほとんど全員カトリック信者であるような社会(例えば中世のヨーロッパ社会)で整備されてきました。現代の日本のように、カトリック信者がごく少数の国とは全く前提が違うのです。全員カトリック信者の社会であれば、信者のことだけを考えていてもすべての人のことを考えていることになるのですが、日本の場合は、カトリック信者のことだけを意識していたら、その地域に住んでいる人たちの、ごく一部の人のことだけを考えていることになってしまいます。

このような観点から、小教区はその受け持っている地域全体に対して責任があるという面が強調されるようになってきたわけです。現実には、すべての人に働きかけるような力を日本の教会は(関口教会も)持っていないでしょう。しかし、どんな場合でも、意識の刷新から始めなければなりません。司教団が打ち出してから30年たった今年も、「小教区を宣教共同体に」というスローガンが「優先課題」の第1番であることを改めて意識したいと思います。そのことが特に私たちの教会に当てはまっていることにも思いを新たにしたいものです。関口教会は地域に根ざして100年以上の歴史があり、また、信者でない多くの人が毎日訪れる教会なのです。

 


日本の教会の基本方針と優先課題

 

基本方針

1.私たちカトリック教会の一人ひとりが、宣教者として、まだキリストの食卓を囲んでいない人々に信仰の喜びを伝え、より多くの人を洗礼に導き、彼らとともに救いのみ業の協力者となる。

2.今日の日本の社会や文化の中には、すでに福音的な芽生えもあるが、多くの人々を弱い立場に追いやり、抑圧、差別している現実もある。私たちカトリック教会の全員が、このような「小さな人々」とともに、キリストの力でこの芽生えを育て、全ての人を大切にする社会と文化に変革する福音の担い手になる。

優先課題

従って、司教団は、このような使命をよりよく達成するために、今後次のことを目指す。

  1. 教区、小教区を宣教共同体になるよう育成する。
  2. 修道会、宣教会、諸事業体(学校、施設)と具体的な協力態勢を敷く。
  3. 1987年に、司教、司祭、修道者、信徒による福音宣教推進全国会議を開催し、それを目標に準備に取り組む。

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