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せきぐち – 2017年1-2月号

大きな船

主任司祭 西川哲彌

昨年(2016年)のクリスマスは圧巻でした。24日の午後5時、7時、10時、12時の4回のミサで合わせて何千人もの方々が出席されたのです。大聖堂が立錐の余地もないほど人で埋まるのは、司祭叙階式ぐらいなのですが、5時も7時もそれに匹敵するほどの人だったのです。これには正直言って驚きました。三連休の3日目が24日で、しかも土曜日だったということも加勢して参加する方々が増えたのだろうと思われます。しかし、何十年も関口教会に籍を置いている信者さんも、こんなクリスマス見たことがないと異口同音におっしゃっていました。 

時代が時代だし、日本においても世界においても、不安を掻き立てることが有り過ぎることも原因していると思うという方も少なからずありました。それにしても私たちにとって、何千人もの人がミサに参加し、説教に感動しているのは感動的でした。 

7時のミサでの古郡神父様の説教は特にすばらしかったです。神父様の若き日の体験が語られ、「イエスの誕生は、二千年の時空を越えてあなたがた一人一人のそばに来ていますよ」との呼びかけは、感動のどよめきを聖堂の至る所に巻き起こさせていました。 

クリスマスのことをしつこく報告するのは、一つの教会がこれ程のスケールで展開されていることを私が実感したからです。関口に赴任して慣れない一年近くを過ごし、巨象の全体像をやっと見られるようになったことをお伝えしたいと思います。 

赴任した当初、何が何やらわからず、何か訊ねられても何も応えることができず、右往左往しているだけでした。それは今もそうです。運営委員会で何か聞かれることがあると、「ともかく昨年やっていたようにやってください。見ていますから」と答えていました。一年近くたった今、ほんの少しだけ、自分が知っていたり分かっていることは答えていますが、「ともかくこの教会は大きな船のようなものだから、急に方向を変えたり、止めたりすることはできません。ゆっくりやってゆきましょう」と話しました。 

私は昨年11月、司祭叙階40周年を迎えました。いろいろなことを体験し、数知れない失敗を重ねて来ました。今でもその一つ一つを思い出し、思わず「ご免なさい」と空に向かって声を出すことがあります。恥ずかしいことばかりです。今、この大きな船である関口に来て、またまた失敗の連続です。過去が活かしきれていません。でも逃げ出す訳にはゆきません。舵取りを命じられているからです。すべてを神様におまかせして「はい」とだけ答えて、今、艦橋に立っています。大きな船と云えど、船は船。天の一点を見つめて立ち続けてゆくつもりです。今年もよろしくお願いします。

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